院長インタビュー

数多くの手術経験から見えた
「切らずに治す」という新たな選択肢
再生医療を始めた経緯は?

私は脊椎の専門家として、これまで5,000件を超える手術を行ってきました。その中で、腰や背中だけではなく膝や肩の痛みを抱えている患者さんが多いことに気づいたのです。そうした方に再生医療(PRP療法)を試してみたところ、従来のヒアルロン酸注射とは比べものにならないほどの効果を実感しました。
患者さんの身体に負担をかけずに済むなら、それが一番です。その思いが、再生医療に力を入れるきっかけになりました。
ご自身でも体験されたそうですね
実は私自身、ゴルフ肘になってしまったことがあります。ドライバーも握れないほどの痛みでしたが、PRP療法を試したところ、痛みの明らかな軽減を感じることができました。自分が手応えを感じているからこそ、患者さんに自信を持ってご紹介できますし、治療後の感覚もリアルにお伝えできるようになりました。

「手術か、注射か」の二択ではない
患者さんの生活から考える第三の選択肢
膝の治療における再生医療の位置づけは?

これまでは、ヒアルロン酸注射やリハビリといった保存療法で改善しなければ、人工関節手術へという二択が一般的でした。再生医療は、ちょうどその間に位置する「第三の選択肢」です。「手術しかない」と思われていた方でも、再生医療によって手術を回避、あるいは時期を遅らせられるケースが増えてきています。
手術との違いは何ですか?
ご自身の血液や細胞から取り出した成分を注射するため、身体への負担がほとんどありません。入院も不要で、お仕事帰りに受けていただくことも可能です。手術は確実な治療効果が見込める一方で、入院期間や術後のリハビリといった負担も伴います。ご年配の方や、お仕事を休みづらい方にとって、再生医療は身近な選択肢となります。

注射後の負担を抑えながら高い効果を
次世代の関節再生医療「PFC-FD™2.0」
PFC-FD™2.0を中心に勧めている理由は?

当院では「PFC-FD™2.0」と「PRP療法」をご用意していますが、特にPFC-FD™2.0を中心にご案内しております。PRP療法は注射後に2〜3日ほど痛みが出ることがあり、それを気にされる患者さんも少なくありませんでした。注射後の負担も抑えつつ、しっかりとした効果が期待できる治療として選んだのが、PFC-FD™2.0です。
PFC-FD™2.0の特徴を教えてください
PFC-FD™2.0は、従来のPRP療法で使用する製剤と比較して約3倍の成長因子を含むとされ、組織の修復をより力強く後押しできる可能性があります。加工は厚生労働省認可の専門施設で行われるため品質が安定しており、1回の採血で複数回分の作成、約1年間の保存も可能です。
注射後の痛みや腫れもほとんど出ない傾向があり、効果と負担の両面で患者さんにメリットの多い治療法です。

進行した変形性膝関節症にも
組織そのものの再生を目指す幹細胞治療
幹細胞治療を取り入れた理由は?

関節の変形が大きく進行している方には、PFC-FD™2.0だけでは十分な改善が難しいケースもあります。そうした方にもう一段進んだ選択肢をご提案したく、幹細胞治療を導入いたしました。ご自身の脂肪から採取した幹細胞を培養・増殖させ、関節内に注入することで、組織そのものの再生を目指す治療です。
幹細胞治療の品質はどう保っていますか?
当院の幹細胞治療は、国内で長年にわたり臨床経験を積み重ねてきた再生医療の専門医による監修のもと、確立された治療プロトコルに沿って実施しております。培養に用いる施設も厚生労働省の認可を受けた専門施設ですので、品質管理の面でもご安心いただけます。患者さんに確かな水準の治療をご提供できる体制を整えてまいりました。

痛みを我慢しない
諦める前に知ってほしい選択肢があるから
今後の展望を教えてください
将来的には、私の専門である脊椎の領域にも再生医療を積極的に取り入れていきたいと考えております。脊椎領域ではまだ広く普及していませんが、幹細胞を椎間板に注入する研究など、有望な兆しは見えています。山下公園スパインクリニックは、これからも患者さんに新しい選択肢をお届けします。
患者さんへメッセージをお願いします

膝の痛みで「もう手術しかないのかな」と不安を感じていらっしゃる方に、再生医療という選択肢があることを、ぜひ知っていただきたいと思います。普通の注射と同じ感覚で受けていただける治療ですので、興味のある方はお気軽にご相談ください。
費用についてもご検討いただきやすい価格設定を心がけておりますが、自費診療であることに変わりはありませんので、まずは保険診療の保存療法から始めて、本当に必要だと判断した方にのみご提案する方針です。
膝の痛みに悩む方が「歩く喜び」を取り戻せるよう、これからも誠実に向き合ってまいります。